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動物が入ったことわざ慣用句(猫ちゃん編)

    動物が入ったことわざ・慣用句(わんちゃん編)のコラムでは、

    ワンちゃんが入ったいろいろな表現をご紹介しました。

    動物が入ったことわざ・慣用句(わんちゃん編)

     

    私たちの日常のなかでおなじみの表現から、「そんな言い方もあったのか」というものまで様々ですね。

    そこでここではワンちゃんに続いて、猫ちゃんがはいったことわざ・慣用句も見てみましょう。

     

    【猫をかぶる】

    「猫をかぶる」ということわざは、日本語の表現の一つで、実際の性格や感情を隠して、外見だけおとなしい態度を装うことを意味します。

    この表現は、猫が時々おとなしく見えることに由来していると言われています。

    しかし、実際には猫は非常に独立心が強く、狡猾な一面も持っています。

    このように、本当の性格や気持ちを隠して、違う一面を見せることを「猫をかぶる」と言います。

     

    例えば、新しい環境や初対面の人々の前で、普段は活発で騒々しい人が突然おとなしく見えることがあります。

    これは、相手に良い印象を与えようとするために、普段の自分を隠して「猫をかぶっている」と言えます。

    具体的な例として、「彼女は新しい職場では猫をかぶっているけど、実際にはとても賑やかで面白い人だ」といった使い方ができます。

     

    また、学校の授業中に普段は元気いっぱいの学生が、先生の前だけで静かにしている場合も「猫をかぶっている」と言えます。

    例えば、「田中君は先生の前では猫をかぶっているけど、休み時間になるとすぐに騒ぎ始める」といった表現です。

    このように、「猫をかぶる」という言葉は、状況や相手に応じて自分の本当の姿を隠す行為をうまく表現しています。

     

    【ねこばば】

    「ねこばば」という言葉は、日本語で少し面白い響きのある言葉ですが、その意味は他人のものを自分のものにしてしまう行為を指します。

    たとえば、道で誰かが落としたお金を見つけて、それをそのまま自分の財布に入れてしまうことが「ねこばば」と言います。

     

    この言葉は、もともと「猫」と「ばば(婆)」の組み合わせから来ていると言われています。

    昔話などで、猫がこっそりと何かを持ち去るイメージから、他人のものをこっそりと自分のものにする行為を「ねこばば」と呼ぶようになったと言われています。

     

    厳密には、ねこばばは「拾得物横領」とも言えます。法律的には、他人の所有物を無断で自分のものにする行為は犯罪とみなされることがあります。

    そのため、道で財布や他の貴重品を見つけた場合は、最寄りの警察署に届けるのが正しい行動です。

    このように、ねこばばは単なる日常の言葉としてだけでなく、倫理的な問題や法律的な責任も伴う行為を指します。

     

    当然ですが、見つけたものはできるだけ持ち主に返すように心がけることが大切です。

    誰かの落とし物を見つけたら、交番や近くの施設に届けるなどの行動を取ることで、誠実な人間関係を築くことができますね。

     

    【借りてきた猫】

    「借りてきた猫」ということわざは、日本語でよく使われる表現の一つで、

    普段は活発で元気な人が、特定の状況や環境に置かれたときに急におとなしくなってしまう様子を指します。

    まるで普段は自由に動き回る猫が、借りられてきて新しい場所に連れてこられたときにおとなしくなるようなイメージです。

     

    例えば、あるクラスメートが学校ではとても元気で、友達といつも賑やかに話しているとします。

    しかし、その子が初めてのアルバイト先に行ったとき、緊張してしまい、全く話せなくなってしまった。

    このような状況で「彼はまるで借りてきた猫のようだ」という表現が使われます。

    これは、いつもとは違う環境において、その人が普段の元気さや自信を失ってしまう様子を表しています。

     

    もう一つの例として、家族と一緒にいるときはとても活発でおしゃべりな人が、職場の上司や同僚の前では急に静かになってしまう場合があります。

    このような状況でも「彼女は上司の前では借りてきた猫みたいになる」というふうに使います。

    このことわざは、誰もがその時々の状況や環境によって態度や行動を変えることがあるということを示しており、共感を呼びやすい表現です。

     

    【猫に小判】

    「猫に小判」ということわざは、価値のあるものを理解しない相手に与えても無意味であることを表しています。

    この表現は、猫が小判(金貨)の価値を理解できず、それをただの物として扱ってしまう様子に由来します。

     

    例えば、高級なワインをまったくお酒を飲まない人に贈っても、その人にとってはただの液体に過ぎません。

    同様に、最新の技術を持つ高性能なコンピュータを、コンピュータの使い方すら知らない人に与えても、その価値は理解されず、無駄に終わってしまうことがあります。

    このような状況で「猫に小判」という表現がよく使われます。

    このように、価値のあるものを理解しない相手に与えることの無意味さを示すために、「猫に小判」ということわざは日常生活でもよく使われます。

     

    【猫の手も借りたい】

    「猫の手も借りたい」ということわざは、非常に忙しくて誰の助けでも欲しいほどの状況を表す言葉です。

    猫は通常、人間の役に立つことが少ない動物とされていますが、それでも手助けが欲しいほど切羽詰まっているという意味が込められています。

     

    例えば、会社で大きなプロジェクトの締め切りが迫っている時を考えてみてください。

    全員がフル稼働していて、それでも仕事が終わらない状況です。

    そんな時に「この忙しさでは、猫の手も借りたいくらいだ」と言えば、どれほど忙しいかが伝わるでしょう。

     

    もう一つの例として、学校の文化祭の準備を挙げられます。

    クラス全員が準備に追われているにもかかわらず、時間が足りない場合、誰かが「猫の手も借りたいくらい忙しいね」と言うかもしれません。

    この表現を使うことで、どれほど切実に助けが必要かを強調することができます。

     

    このように、「猫の手も借りたい」ということわざは、非常に忙しくて手助けがどんな形でも欲しい状況を分かりやすく、かつユーモラスに表現するために用いられます。

     

    【猫も杓子も】

    ことわざ「猫も杓子も」は、「誰でも彼でも」「みんなが」という意味を持ちます。

    この表現は、特定の物事や流行に対して、多くの人々が一斉に関心を持ったり参加したりする様子を表現するのに使われます。

     

    たとえば、新しいスマートフォンが発売されたとき、「猫も杓子もそのスマートフォンを買いたがっている」という言い方ができます。

    この場合、若者から年配の人まで、幅広い層の人々がそのスマートフォンに興味を持ち、購入を希望していることを示しています。

     

    もう一つの例として、人気のあるアーティストのコンサートに「猫も杓子も行きたがっている」という状況が考えられます。

    この場合、そのアーティストのファンだけでなく、普段はあまり音楽に興味がない人たちまでコンサートに行きたいと思っていることを意味します。

    このように、「猫も杓子も」は特定の物事に対する広範な関心や参加を強調するために使われる便利な表現です。

     

    【猫の眼】

    「猫の目も」ということわざは、物事や状況が頻繁に変わる様子を表しています。

    この表現は、猫の瞳孔が光の変化に敏感で、明るさによって大きさが変わる様子に由来しています。

    つまり、目まぐるしく変わる状況や、一定しない事柄を指します。

     

    例えば、新しいプロジェクトの進行状況について話す時に、「このプロジェクトの進捗はまるで猫の目もように変わるんだ。

    昨日は順調だったのに、今日はまた新しい課題が出てきた」と言えます。

    ここでは、プロジェクトの状況が次々と変わり、一貫性がないことを表現しています。

     

    また、季節の変わり目についても使えます。

    「秋の天気は猫の目もようで、今日は晴れていたのに、明日は雨が降るみたいだ」と言えば、秋の天気が変わりやすく、予測が難しいことを伝えることができます。

    このように、「猫の目も」は様々な変化の多い状況を表現する便利なことわざです。

     

    【猫が顔を洗うと雨】

    「猫が顔を洗うと雨」ということわざは、猫が顔を洗う仕草をするのを見たら、近いうちに雨が降るという予兆を意味しています。

    このことわざは、古来からの自然観察に基づいたもので、猫の行動が天候の変化を予告するという信仰に由来しています。

    実際には科学的な根拠は乏しいですが、天気の変化に敏感な動物の行動に注目することで、昔の人々は天気を予測しようとしていました。

     

    例えば、次のような状況を想像してみてください。

    ある日、家の中で猫が熱心に顔を洗っているのを見た田中さんは、「猫が顔を洗うと雨が降るって言うから、今日は傘を持っていった方がいいかもしれない」と考えました。

    その後、実際に午後から雨が降り始めたので、田中さんは猫の行動を見て正解だったと感じました。このように、猫の行動を天候の予兆として捉えることわざの意味がよくわかります。

     

    また、別の例として、友達同士の会話を考えてみましょう。

    友達Aが「最近、天気予報が当たらなくて困ってるよ」と言った時に、友達Bが「猫が顔を洗うと雨が降るって言うけど、

    うちの猫も最近よく顔を洗ってるから、しばらく雨が続くかもね」と冗談交じりに答えました。

    このように、日常生活の中でことわざを使って会話を楽しむこともできます。

     

    このことわざは、現代の科学的な天気予報のように正確ではありませんが、

    人々が自然や動物の行動を観察し、生活に役立てようとしていた昔の知恵を感じることができます。

     

    【猫にまたたび】

    「猫にまたたび」ということわざは、猫がまたたび(マタタビ)に対して非常に強い反応を示すことから、人が特に好むものや夢中になるものを指す際に使われます。

    この表現は、誰かが非常に好きなものに対して強い関心や興奮を示す様子を比喩的に表現しています。

     

    例えば、食べ物が大好きな人に対して「彼にとって寿司はまるで猫にまたたびだ」というふうに使います。

    これは、その人が寿司を非常に好んでいることを強調するための表現です。

    他の例として、読書が好きな人について「彼女にとって本は猫にまたたびだ」と言えば、

    その人が本を読むことに非常に夢中になっていることが伝わります。

     

    このことわざを使うことで、対象がどれほど好きか、どれほど熱中しているかを簡単に、かつ効果的に表現することができます。

    日常会話や文章でこの表現を使うと、相手に対してその人の関心や情熱をわかりやすく伝えることができるでしょう。

     

    【猫の子一匹いない】

    「猫の子一匹いない」ということわざは、非常に静かで人の気配が全くない様子を表します。

    この言葉は、場所が閑散としていて誰もいないことを強調するために使われます。

    たとえば、深夜の商店街や人気のない公園などでこの表現がよく使われます。

     

    「昨夜、友達と一緒に駅前の商店街に行ったけど、あまりにも遅かったので、猫の子一匹いないほど静かだった。」

     

    「台風が接近している影響で、普段は賑やかなショッピングモールも猫の子一匹いない状況だった。」

     

    というふうに使います。

     

    これらの例文からもわかるように、「猫の子一匹いない」という表現は、どれほどその場所が静かで無人であるかを強調するために使われます。

    このことわざを使うことで、特定の場所や時間帯の孤独感や静けさをより鮮明に伝えることができます。

     

    さいごに

    猫ちゃんが入ったことわざ・慣用句をいくつかご紹介させていただきました。

    身近な猫ちゃんの習性や特徴をよく捉えた表現がたくさんあり、

    どこかで聞いたことがあるものも多かったのではないでしょうか。

     

    こうした言葉をほんの少し会話に取り入れることができれば、

    私たちのおしゃべりも愛らしい猫ちゃんたちの姿のように、もっと和やかなものになるかもしれません。

     

    ペット愛葬社 吉田

     

     

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