ペットを飼っていたり、動物に触れあったりすると「癒し」を感じませんか?
読者の皆さんの中には実際の体感として、ペットを含めた動物達から癒しや安らぎを感じる経験をされた方もいらっしゃると思います。
それは私たちにとってとても自然なことで、例えば歴史や神話・民話の中にも、
動物との関わりを通して私たちが癒しを感じたり、動物にはそうした癒しの力があると考えたりした痕跡がみられます。
このように、私たちは動物たちから当然のように癒しや安らぎを感じ取っているのですが、
改めて考えると、なぜ私たちがこれほど癒やされるのか不思議でもあります。
ここでは、私たちがどのように動物・ペットたちの癒しの力を感じ取っているのか、
またその時私たちの身体と心はどのような反応が起こっているのかを見てみたいと思います。
歴史・おとぎ話・神話民話にみるどうぶつの癒しのちから
どうぶつ・生き物が癒しの力を持っている、あるいはペットがいると毎日に潤いが増すように感じられる、
というのは私たちが普段から体感的に知っている事かもしれません。
そして自然にそういった力を私たちが感じ取っていることを示すように、
人類の歴史上あるいは神話や民話・おとぎ話などの中にも動物たちが私たちにもたらす癒しの力が描かれています。
ここではそのいくつかの例を見てみましょう。
猫の恩返し
まずは日本の民話「猫の恩返し」です。
この民話は複数の種類があるようで、お話のディテールについてはそれぞれ異なっています。
概ね共通しているのは、猫を助けたり大切な存在として扱った人間が後に、猫から恩返しを受け、豊かな生活を送ることができるようになったという点です。
ここでは猫が恩返しという形で、人々に幸せや癒し、心の豊かさをもたらしてくれる事が象徴的に描かれています。
ネイティブアメリカンと犬
北米地域の先住民族ネイティブアメリカンが持つ伝承では、犬が癒しや病気の治癒の力をもたらすと言い伝えられているそうです。
犬たちは病気の人に寄り添い、その存在感が病気をやわらげ治癒させる存在と考えられていました。
また病だけでははなく、不安やストレスを抱える人に安心感と心の安定を与えるとされました。
こうした点から、犬はネイティブアメリカンの人たちにとって神聖な存在ととらえられていたようです。
現代では、「ファシリティドッグ」という、病院などの医療機関の中で患者に寄り添い、闘病や治療の支えになる役割を果たす犬の活躍が見られるようになっていますが、
ネイティブアメリカンの伝承における犬の存在は、まさにそうした役割の先駆けともいえそうですね。
ギリシャ神話の蛇
癒しの力を表す少し変わった動物として、蛇が挙げられます。
ギリシャ神話のアスクレピオスとしばしば一緒に描かれる蛇です。
医療の神で、現在でも医学の象徴的な存在とされているアスクレピオスは、病を治す力を持っていたとされます。
そのシンボルとなったのが蛇で、蛇は再生や治癒の象徴とされ、「アスクレピオスの杖」は蛇が巻き付いた姿で描かれています。
アスクレピオスの杖
このようにみると、日常的に私たちが感じ取っている安らぎや癒しの力、とりわけ心にもたらす暖かさは、古くから世界中の人々が感じ取っていたといえそうです。
そのような癒しの力や効果は普遍的な出来事として、さまざまな神話や民話・伝承の中にも溶け込み表れているのでしょう。
そしてこうしたストーリーが生まれるのは、きっと長い人類史の中で、動物と人間が密接な結びつきと親愛の感情と共に過ごしてきたという土壌があってこそです。
わたしたちはきっと、知らず知らずのうちに動物たちとの絆の間で、たくさんの癒しや安らぎを受け感じ取っていたのですね。
癒しの力が私たちにもたらす健康効果
ここまでは私たちが自然に、あるいはほとんど無意識的に癒しの力を受け取ってきた、
ということを見ましたが、そうした力を科学的にとらえる試みもあります。
そのような試みの中で、動物は私たちにさまざまな癒しと健康効果をもたらしてくれていることが分かってきました。
その効果は大きくは、心理的効果、身体的効果、社会的効果の3つに分類することができます。
そしてそれらは相互に重なり合う部分を持ちながら、私たちに働きかけているといえます。
ここではそうした癒しを感じる私たちの身体と心で何が起こっているか、その健康効果に迫りましょう。
心理的効果
心理的効果というのは、心や精神によい影響をあたえるということです。
例えば、ペットや動物と一緒に過ごすことで幸せな気持ちになったり、必要とされていると感じ自尊心が高まったり、
または孤独感が軽減されたり、などといったポジティブな気持ちを得られるということですね。
こうした気持ちや心の動きというのは、それほど意識せずとも、私たちが動物とのふれあいを通じて感じることができるものです。
ペットを飼っている人にとっては、自然にこのように癒しや安らぎ、ポジティブな気持ちを日常的に感じているのではないかと思います。
なぜこのように感じるのか、科学的な研究もなされています。
飼い主とペットが交流することで「幸せホルモン」「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンが体内で増加します。
このオキシトシンは幸福感や愛情、信頼関係に肯定的に作用するということが明らかになっています。
癒やされるとかストレスが減る、というのはこうした働きが私たちの体内で起こっている事も一因なんですね。
身体的効果
主に体の面で、体調や健康に良い影響を与えることです。
具体的には、血圧を下げたり、病気からの回復に役立ったりするという事です。
この身体的な効果についても、さまざまな研究や調査がなされています。
そうした研究・調査をまとめると、
- 犬や猫の飼い主はペットを飼っていない人よりも日常の健康問題が少ない
- 1年間の通院回数が少なく、心臓疾患や睡眠困難で治療を受ける人も少ないため、医療費の大幅な削減効果もある
- 犬の飼い主は飼っていない人よりよく眠ることができ、病欠勤が少なく健康
- ペットを飼っている人は、飼っていない人に比べ血圧や、動脈硬化や心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となる血中の中性脂肪の値が低い
という傾向が発見されてきました。
社会的効果
心理的、身体的な健康効果だけではなく、社会的な効果も見逃せない効果の1つです。
社会的効果というのは、主に他者との関係、周囲との関係が良くなることを指します。
ペットが対人関係の潤滑役になったり、関係をつなぎとめる役割を果たしたりすることで、私たちは周囲の人達と良い関係を築くことができるようになるのです。
例えば、「ペットを家庭に迎えることで、家族間の会話が増え、協力関係などの結びつきが強まった」、
「ペットを通じて近所の交流が深まったり、飼い主同士のつながりが増えた」などといったことですね。
こうした他者とのつながりは大きくは地域のコミュニティの形成や、ペットの飼い主どうしの交流にもつながり、自分自身の努力で実現できる以上の可能性を秘めていると考えることもできそうです。
動物たちが果たしてくれる役割のいろいろ
このように、動物たちは私たちに、心理的、身体的、社会的な健康効果をもたらしてくれています。
私たちは知らず知らずのうちに、こうした恩恵を動物たちやペットたちから受け取っているのです。
そしてその力は、私たちの人生における窮地や、困難な状況でも大きな助けになってくれます。
ここではそんな動物たちの存在と癒し・健康の力が私たち人間を支えてくれる事例をみてみましょう。
厚生施設
アメリカのある青少年厚生施設で、犯罪を犯した青少年が保護犬たちの訓練を通じて活動を共にすることで、
責任感や思いやり、忍耐力といった力を身に着ける取り組みがあります。
犯罪を犯した青少年たちには何らかのネガティブな背景があり、保護犬たちにもそれに似た人間不信などの背景があるケースが多いといわれます。
そんな青少年たちは保護犬のトレーニングをとおして、お互いに愛着の感情を持ち、
根気強くトレーニングを続けることで、責任感や忍耐力を身に着けていく、ということです。
そして最後には、トレーニングした犬を新しい飼い主に譲渡することになるのですが、
ここでの喪失の体験も青少年たちにとって大きな成長をもたらすと考えられています。
一緒に友情を育み時を過ごし、愛情を分かち合った保護犬という対象を、その幸せを願い最後に別れを選択する痛みを伴う経験をすること。
そんな喪失の体験から青少年たちは多くを学んでいきます。
こうした厚生施設での取り組みは、健全で思いやりのある人格形成に大きく寄与するということですね。
そうして新たに、社会の一員として何らかの社会的役割を担っていくことになるのです。
高齢者とペット
高齢者世帯においては、ペットとのかかわりが大きな役割を果たしています。
高齢者との面接調査によれば、前述の身体的、心理的、社会的それぞれの効果や影響がみられるそうです。
身体的な効果をみると、ペットのために健康でいなくては、という意識から実際に自分自身の健康により気をつけるようになったといいます。
こうした健康への意識の高まりから、肩こりが和らいだり、通院回数が減ったり、規則正しい生活をするようになったという効果が表れています。
ペットのために、自分自身の健康にも責任を持つ、責任感の向上という意識の面での向上もみられました。
心理的効果の面では、ペットと過ごすことで、優しい気持ちになる、満たされる、幸せを感じるといったポジティブな感情を得られるようになりました。
さらにペットに優しく接することで、自然と周囲の人に足しても優しく接するようになれた、ともいいます。
こうした優しさからもたらされる周囲との円滑なコミュニケーションは、
さらに穏やかな人間関係をはぐくみ、それがより自身の幸福感につながっているという好循環もみられました。
社会的効果においては、飼っているペットの話題を家族間で共有することで、
家族同士の交流・関係がより深まり、家庭内の雰囲気をよくするという影響がみられました。
また、自分はペットにとってなくてはならない存在と感じ、自尊心を高く保つという効果も表れたようです。
「可愛がっているペットを残して自分が先に死ぬわけにはいかない」といったような責任感を強く意識することで、
健康管理を含めた日常生活に強い動機付けがみられるようにもなりました。
ある種の生きがいを見出すことになったといっても、差し支えないでしょう。
こうしてみると、きっと読者の方にとっては年齢にかかわらず、ご自身で感じ取ったことのある事柄に共通する点もあるかもしれません。
高齢者の面接調査から見えてきた効果という視点でみましたが、こうした心と体に及ぼす効果は、すべての世代に共通する面もあるのではないかと思います。
看板猫のチャミちゃん
お葬儀のご家族様と一緒のチャミちゃん
そして私たちペット愛葬社 西部緑地動物霊苑でも、大切な役割を果たしてくれているかけがえのない存在がいます。
看板猫のチャミちゃん。とても人懐こい性格で穏やかな性格の女の子です。
なでてもらうのが大好きで、動物霊苑にお参りのご家族の皆さんを優しく見守り、管理事務所ではお越しの皆さんをお出迎え。
もちろん弊社スタッフにとってのアイドル的存在でもあり、私たちの毎日を静かに見守ってくれています。
そして時にはお葬儀でご来場のみなさんに、そうっと寄り添い和みを運ぶ、おりこう猫です。
たいせつなペットちゃんとのお別れはとても悲しい中、言葉を交わさずともその穏やかな存在感でご家族の心を癒します。
実際に「悲しみはなくならないけれど、いてくれるだけで癒される」というコメントを頂く事も多いです。
これはある意味私たち人間には到達できない、無垢などうぶつだからこそ持つことのできる癒しの力だと日々感じます。
まとめ
ここまでさまざまな視点から、動物やペットがもたらす癒しの力についてみてきました。
不思議なことに、私たちはほとんど無意識的にその健康効果や安らぎの恩恵を受け取っています。
また、その無垢な安らぎの力が私たちに優しさを愛情の気持ちを呼び起こさせ、強い絆と結びつきをもたらしてくれます。
あなたの身の回りにいる動物たち、あるいはあなたが飼っていてその隣で愛らしい姿を見せてくれるペットたち。
彼ら彼女らひとりひとりが私たちを癒し、心の安らぎと平穏を運んでくれる驚くべき力を持った、かけがえのない存在なのです。
ペット愛葬社 石郷岡
当社は北陸地域の金沢市、小松市、福井市、鯖江市の計8ケ所に店舗があり 石川は加賀・福井は敦賀と全域で、
ペット犬、猫、及び他動物のペット葬儀、ペット火葬、納骨、動物霊園運営を行っております
葬儀式場(セレモニー)や火葬場、動物霊園・ペット霊園の事前見学やご相談など致しておりますので、お気軽にご相談ください
ペット愛葬社
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福井県鯖江市新横江1-816サンドーム北動物霊苑 0778-54-0005
福井県あわら市権世 セレモニープラザ(火葬場) 0776-74-1182